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あなただけを…

第60章 ➖煙➖





『…ん…っ…?』

目が覚める
気怠さと少しの喉の痛みがあった

隣を見ると
すやすやと寝息を立て眠るあなたが居た…

あの行為が夢ではなかったと実感する

(はぁ…もうこのタコちゃんは…
 今日が休みでよかった…)

頭を撫で髪を少し指に絡ませる

(ふわふわして好きなんだよな…
 アズールの髪…いや…ごめん。
 あなたの全部が好きだった…)

心の中でそんな事を呟き
身体を起こす

胸元などに付けられた赤い印が目についた…

アズールの首元へと近付き印を残す
少し身を捩る程度で起きはしなかった…

(多分他にも印が…
 あれだけされたんだもの…
 私だって…これくらいいいよね?)

彼の首元に付けた赤い印を
暫く見つめていた…


未だに気怠さが残っていた為
指を鳴らし、魔法薬を取り出す
回復、寒熱を緩和する薬…
それを飲み干すと、直ぐに効果は表れ
羽が生えたかの様に軽くなる身体…

そのままバスルームへと向かう
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