• テキストサイズ

あなただけを…

第58章 ➖子供じゃない➖


最後まで話す事は許されなかった…

少し乱暴にアズールの手が私の口を塞ぐ

「やっぱりいい…。
 今はあなたの口からそれ以上聞きたくない。
 予定変更。僕だけであなたを満たしたい…」

そう言うと同時に
私の口元にあった手を外し
アズールに引き寄せられ
先程私がしたよりも激しい口付けをしてくる

『っ…はっ…アズ…ル…んん…』

「サラ…っ…はぁ…んっ…」

舌や唇に強く吸い付いてくるアズール…
彼の中へと引きずり込まれそうになる

暫くして唇を離すと
少し涙目のアズールが
抱き締めながら何度も名前を呼ぶ

「サラ… サラ…っ…」

そんな彼の背に腕を回し
抱き締め返す…

『どうしたの…アズール…?』

「今あなたと居る事は…夢じゃないですよね?
 本当は…不安なんです。これは夢で…
 目が覚めたらサラは居なくて…。
 また、離れてしまうんじゃないかと…」

彼が涙するのを感じながら
あなたの温もりや匂いを感じていた…

『泣き虫なあなたに戻ってしまったわね…
 夢じゃないよアズール…。でもね…
 実は、私も本当は不安なの。
 今のこの状況が全て…都合の良い夢だったの
 かもしれないって思えてね…』

抱き合いながら
互いに涙を流していた…

暫くすると
身を捩り私の腕から抜け出し
アズールと目線が合う

「…もう離しませんからね?覚悟して下さい」

真っ直ぐな瞳でそう告げられ
離すものか…もう一生離れるものか…
そんな風に
お互いが口付けをし求め合う

隙間を埋める様に深く深く…

『ん…はぁ……っ…アズール…』

「っは…ん… はぁ… サラ…
 このままあなたを求めてもいいですか?」

少し上がった息と共に囁かれ
無言で頷き
彼を求める…
/ 244ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp