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あなただけを…

第57章 ➖静かなお茶会➖


=オクタヴィネル寮・アズールの部屋=

 

部屋に着き
コート、ジャケット、ハットなど小物類を外し
3人で指定の場所に戻し
それを終えると

「んじゃ、オレらここまでねぇ〜」

「そうですね…。
 後はサラ任せましたよ?
 ”2人でしっかりお話し“して下さいね」

「傷付いたらオレらのとこにきてね〜?
 待ってるよ〜サラ〜♡」

「お前たちはそうやって…いつもいつも……」

アズールの荒げた声も
2人はヘラヘラっとかわして
自室へと戻って行った…
暫く沈黙が続きアズールが口を開く

「ソコで突っ立っててもなんですから
 サラ…上着を脱いでこちらにどうぞ?」

机の椅子かベッド前の椅子を指差す

「適当にくつろいでくださいね?
 お茶を淹れますから…好みはありますか?」

『え?アズールのオススメで良いけど…。
 あなた身体は…大丈夫なの?』
 
「わかりました。淹れてきますね。
 身体ですか?えぇ、特に問題ないかと…
 サラのお陰ですかね?
 では、少し席を外しますね…」

そう言って別の部屋へと姿を消した…
私もコートを脱ぎ
先程アズールのコート置いた隣に掛けた

彼の部屋は2度目だが
あの時は見ている余裕など無かった為
改めて部屋を見回す…

(寮長の部屋だけあって広いよね…
 ベッドの頭元窪んでたんだ…
 …あ、このペン可愛い)

椅子に座り
机にあったペンを手に取り
魔法で紙とインクを出し
ペン先に染み込ませ
試し書きしてみる…
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