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あなただけを…

第6章 ➖再開…?➖


-ドサッ -

落ちる感覚と鈍い痛みが走り…瞼を開く…

組み敷く様な形で青年に覆いかぶさっていた…

(人?…ん?…この子…夢で見た顔…
 あぁ…アズールだ)

彼の顔を確認出来
安堵したのも束の間
今度は白い煙に包まれる…

-ポンッ -

音と共に煙が晴れ
17歳の身体へと変わっていた
彼と結んだ契約…魔法が発動した事により
彼がアズールだという証になった

『あぁ…やっぱりアズールなんだね…』

まだ倒れていた彼へと手を伸ばしかけた時
頭上で声がして…その手を止める

「ハハッ…ジェイド…なにこれぇ?
 ちょーおもしろいんだけど」

「フフッ…そうですね…実に興味深いですね」

視線を向けると…
頭上にはよく似た顔の双子が
片目ずつギラつかせながら
不適な笑みを浮かべていた…

(オッドアイの双子?なんなのこの子達…
 新しい玩具でも見つけた様な顔しちゃって…
 何か企んでるわねぇ…)

視線を離さずに暫く2人を見つめ観察していた
すると下から彼の声がして
今度はそちらに目線を落とす

「う…っ…いったい何が…」

頭を摩りながら上半身を起こす彼
声もあの頃よりは低く…
少年から青年へと成長したのだと感じさせた…

『アズール…よね?』

確証は無いが…確信はしていた…

「そうですが……あなたは誰ですか?」

名前を呼ばれた事により
まじまじと私を見つめ
少し考えた後に
冷めた目で彼はそう答えた…

『…え?』

彼の返答に一度頭が真っ白になった…

(覚えて無い……の…?)

カツンカツンと響く足音…
次に現れた人物によって
私は我に返るのだった
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