第2章 不言色 ―いわぬいろ―
「…ん…ぁ…」
優しく啄むようなキスに、思わず声が出ちゃう…
「…ニノ…可愛いよ…」
「…アァ…雅紀…んっ」
キスだけで、頭の芯が蕩けそうになって、堪らず彼のふわふわな髪に指を絡め、頭を引き寄せる。
とろっとろのキスの間に、気が付けばシャツのボタンを全部外されてて。
彼の目の前に晒された上半身に思わず身震いする。
「…ニノのここ…もう立ってるよ♪」
「ちがっ…それは、寒いから…あんっ」
立ってるって指摘された胸の先を引っ掻かれて、思わず変な声が出ちゃった…
「な~んだ…残念…俺のキスで、感じてくれたと思ったのにな~」
言いながら、なおも執拗にそこばかりを甚振るから、その刺激は当然下半身に伝わる訳で…
変化し始めた『おれ』に気付かれるのが恥ずかしくて、膝を立ててもじもじしながら隠した…けど…
そんな俺の気持ち、ちゃんと汲み取ってくれたんだろうな~
「ニノが、可愛すぎてさ…俺、もう、こんななんだけど♪」
そう言いながら、雅紀は俺の手をとって、自分の滾りに持って行った。
「……」
「ほらね。熱っつ熱、でしょ♡」
「…スケベ…」
「スケベだよ…嫌い?そんな俺…」
「……嫌いなら、しないよ…こんなこと…」
顔がパッと熱くなるのが恥ずかしくて目を伏せた。
「…優しく、するからね」
「…うん…」
あああ…何でだろ?
ドキドキがどんどん大きくなって、もう心臓が口から飛び出しそう…
こんな気持ち…
いつ以来だろう?
俺の返事に、嬉しそうに目を細めた雅紀は、また唇を重ねてきた。
今度はいきなり舌先を入れてきて…
さっきよりずっと、大人なやつだった。