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イチオクノホシ【気象系BL】

第3章 Kissから始めよう




俺は不思議と今までに感じたことのないような、穏やかで優しい気持ちになっていた。

どうしてなのか…自分でも分からない…


男に告白し、当然ながら玉砕し…
そして今度は学園のマドンナに告白され、好きな人がいるって断った。

そして今、その全ての張本人が隣に座っている…


たった二日間の間にほんとにいろいろあったよな…


「…なあ…」
「ん~?」
「俺を好きだってこと、人に話すなよ…」
「……」
「あ、嫌だとか、そう言うんじゃないよ!そうじゃなくてさ…」

松本の横顔をじっと見つめた。
長い睫毛が、ほんとに女の子みたいだな…

「俺が嫌なのは、櫻井が誰かに揶揄われたり、興味本位の好奇の目で見られるとこなんだ…」

…そういうことか…

「俺は、別に誰にどんな目で見られても構わないよ…松本潤を好きだっていう気持ちを、恥ずかしいとは思ってないから」

「……さくらい…」

じっと見つめられて、何だか泣きそうになる…

だけど、泣くのは反則な気がするから、腹に力を入れて無理やり笑った。

「でも、松本が言うなって言うんなら、言わないよ…
誰にも…言わないし、分からないように努力する…気付かれたら、松本、恥ずかしいもんな…」

「恥ずかしいなんて!!…
そんな…そんなことないんだ!…上手く言えないけど…なんていうかさ…俺…
好きだって言われてから…お前のことが頭から離れなくて…
知らないうちに目で追っちゃうし…
それに、お前のメイド姿、誰にも見せたくないって…それってさ…
そんなこと思うのってさ……」

そこまで一気に捲し立てて、松本は髪の毛をガシガシ掻き毟って『あ゛あ゛あ゛///////』と叫んで俺を見た。


「……これってさ……これって、普通に考えたら……好きなのかな?って…」

「……」

「どう思う??櫻井翔……」


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