第4章 ………聞いても、いい?
「あ……っ、あああ………っ」
今日も今日として。
生きるために大好きな人を裏切って、会ったばかりの中身は少年、姿は大人、なあいつに犯される。
「最近感度いいね、真白」
「ひ……っぅ、っああっ」
ぐん、と、腰を最大限引かれれば。
それはさらに子宮の奥深くを刺激する。
「しー」
額に汗を滲ませながら。
それでも余裕そうな表情で彼は人差し指を口元へと持っていく。
「おかあさんに、聞かれるよ」
「………ん、ふぅんんんっ」
ぐ、っと。
拳を口元へと持っていけば。
「よしよし」と、右手が頭を撫でるように動いた。
「………少し、動くね?」
「!!」
ぐり、って。
奥を抉るように擦り付けた、後。
彼は体重をかけて激しくベッドを、揺らす。
「ふ、っん、んん」
駄目。
無理。
これ以上声、抑えらんない。
ぐ、と唇を噛み締めた瞬間。
「━━━━っ、ひぁっ」
今までよりも幾倍も早く、激しく、重く。
彼はあたしのなかを突き上げた。
「━━━━んんんぅ!?ん、んん、……っっ!!」
唇を割って強引に侵入してきた舌先と、同じように。
━━━━━━━----……。
「…………」
「気持ち良かった?」
行為のあと。
肩で呼吸するあたしを真上から見下ろして。
彼はいつもそう、問いただす。
「真白ー、ねぇってば。答えないならまた襲うよ?」
「!!」
なんなの。
幽霊ってば体力の限界、とかないわけ。
「答えて、真白」
「………」
笑ってるくせに、目が笑ってない。
こんなときは大抵、イラついてる時だ。
思えば今日はやけにしつこかったし。
それこそほんと、嫌になるくらいに。
「真白」
「………悪く、なかった」
「まぁ、いいか。許してあげる」
にこー、って。
太陽みたいな笑顔を降らせて、ゴロン、と。
やっと真上から彼はいなくなってくれた。