第36章 春高へ向けて
貴方side
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IH予選、敗退。
皆それぞれ悔しい気持ちはある、けど次の舞台は早くもやってる
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田中「大地さんは春高に行くって言った」
昼放課。私は縁下に呼ばれ2年は全員、1組の教室に集合していた。
成田「春高…1次予選は8月だっけか…」
田中「俺達でもう一回行くって言った。敗戦に浸ってる余裕無えよ」
貴「…」
影山「…」
田中「3年生来ねえな…」
帰りの部活。3年生は時間になっても、なかなか体育館に来なかった。
ガタタッ!
体育館のドアが音を立てて開いた。
澤村「やばいやばい早く!」
菅原「!行くぞ春高」
皆の気持ちは、一つみたいだ
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烏養「俺達は優劣を決める試合で負けた。青城は強かった。俺達はそれに劣った、それは現時点の結果で事実だ」
皆は黙って烏養さんの言葉を聞く。
烏養「_で今日のIH予選決勝 優勝は白鳥沢。準優勝は青城だ」
日向・影山・貴「!」
烏養「県内でさえ、あの青城より上が居る。強くなるしか無え。_次の目標はもう、分かってると思うが春高だ。」
貴「…」
烏養「高校バレーの大会ではIHと並んでデカイ大会だ。春高が1月開催になって3年も出られる様になってからは出場する3年にとっては文字通り”最後の戦い”だな」
…最後か…
烏養「じゃあ、とりあえずここは主将に一発気合入れてもらおうか」
澤村「………昔 烏野が一度だけ行った舞台、もう一度 あそこへ行く。東京、オレンジコートだ」
田中「うおっしゃああぁ!!」
でも、烏野は試合経験がまだ少ない気がする。
どこかと練習試合組めればなー…
バアン!
全「!?」
勢いよく体育館のドアが開かれた。
入って来た武田先生は焦りすぎてか転んでしまった。
菅原「先生!?」
烏養「大丈夫か!?」
西谷「武ちゃん!?」
武田「い…」
武田先生は顔を上げた。
武田「行きますよね!?」
そして、武田先生は大声を出す。
日向「!?どこに!?」
影山「鼻血出てます!」
武田「東京!!」
そう言った武田先生の手には、しわくちゃになった紙が握られていた。