第16章 サーカスと道化師
誰も居ないテントの中は何処か寂しい…冷たい印象だった…
舞台のすぐ近くまで歩いて探していたが…やっぱりいない…
皆と合流しに入り口に行こうとすると…
「何してんだ?てめぇ…」
口の悪いお兄さんの声が聞こえたな…と振り向くと…
「げっジョーカー…」
道化師の格好をしたジョーカーが立っていた…
すごく機嫌の悪そうな顔をしているよ…
「ちょっとアリスを探しているだけよ…」
「アリス…?ああ…あのガキんちょか…あいつなら帰ったぜ…」
あ…そうなんだ‥
じゃあ、私も…
「待てよ…お前…思ったよりも身長小さいな…」
む…失礼な!!
「これ以上言ったら…今度魔法でテントを燃やしますよ?」
「おー怖い怖い…」
「では…」
私は魔法で待ち合わせに設定した場所に移動した…
多分これで私の正体…完全にバレただろう…
もう一人…ジョーカーが出て来て見ていたことも知らずに…