第10章 旅立ち
3回目の会合が終わり…
数時間帯が経過した頃…
「…行ってくるね」
私は小さな旅行鞄を持って塔の執務室に居た…
魔女の帽子もかぶっている…
ナイトメアとグレイとアリスが見送りに来ていた…
ペーターは私がユキを探しに行くのに反対していたので来ていない…
アリスは私に小さな包みを渡してきた…
「これ…リボン?」
「そう…貴方が初めてのクリスマスプレゼントにくれた物よ…無事に帰って来てよね…」
ありがとう…アリス…
グレイは私の頭を撫でると…
「また君が帰って来てくれることを願っている…」
うん、分かってる…
私の帰る場所は皆が居るこの国だもん…
最後にナイトメアの方を向くと…
「ナイトメア…この間の答えは戻ってきたら答えるね…」
「ああ…待ってる…これはお守りだ…」
ポンとバクのぬいぐるみのキーホルダーを出すと…旅行鞄に付けてくれた…
やっぱりナイトメアだったんだ…このキーホルダー…
三人とも…ありがとう…
「じゃあ、行ってくるね…」
そう言うと、時計を杖に変えて狭間の世界に入っていく…
私はそのまま違う世界に向かって行った…
…
…
もう一人の自分に会いに行った少女と親友を待つ少女…
また再び出会うことが出来るのか?
…
…
クローバーの国編END