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不思議な迷宮に落ちていく

第7章 領土めぐり


案の定迷い…クローバーの塔の前に来てしまった…
「エース…」
「あははっ…参っちゃうぜ」
参っちゃうぜ☆じゃないわよ…
「それで、スノウもまだ迷っている?」
「何を…」
エースは時折見せる…感情が無いような表情を見せた…
「早く…俺達と同じに戻れると良いな…」
そう言うと…
手を振って…道なき道を歩いていった…
一体…さっきの質問は何だったんだ?
私はもう迷っていないはずなのに…
それにもう…元の世界には…
何だろう…涙が…
前に進もうって決めたのに…


ユリウス…
もうあの頃には戻れないの…?


木陰に入って…
暫くの間、泣き続けた…
泣き終えた後…


帽子屋屋敷に行こう…
そう思い、歩みを進めた…


帽子屋屋敷はハートの城同様、あんまり変わらなかった…
門の前に来るとすぐにブラッド達の居るお茶会の席に招かれる…
アリスも一緒に居た…
「スノウ…何処に行ってたの?さっき塔に行ったらまだ帰って来てないって言われたから…」
あ~ごめん、アリス…
「エースと一緒に迷子になっていたからまだ塔には帰っていない…」
説明しようとしたら、エリオットが持っているオレンジ色の瓶が目に入った…
そういえば…テーブルの上がオレンジ色の食べ物で埋め尽くされている…
「ねえ、そのビン…中身って…」
「人参ペーストの…」
あ~やっぱり
「わっ私…」
もうそろそろ帰ろうかな~っと席を離れようとしたら…
ブラッドとアリスに止められた…
2人は小声で…
「御嬢さん…君は、友達が困っている中見捨てていくのか?」
「そうよ、スノウ…貴方が一人だけ帰るのは…」
あの…二人とも…目が本気ですよ…
そんなに嫌だったら本人に言えばいいのに…
ブラッドは上司でしょ(笑)
しょうがない…
人参は嫌い…ではないし…
この後、5時間帯位人参料理を食べる事になった…
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