第69章 ※ お仕置きタイム
両手でグイグイ一也の胸板を押して、個室に入ってお湯を出した。
顔が火照ってるのはきっとお湯のせい。
人の気配がして振り向けば、全部脱いだ一也。
「なんで、なんで?」
「せっかくの機会だからさ一緒に浴びようと思って、洗ったげる。」
「いいよ、もう!恥ずかしいから!ちょっ…無理だって…」
「こら、暴れたら怪我するぞ。大人しくしてろ。」
その言葉に素直に従ってしまうのはなんでかな…。
もこもこに泡立てられたので丁寧に至るところを洗われる。
泡のせいでヌルヌルの一也の手はいいところは掠めていく。
本当に洗ってるだけなのか、わざとなのか…。
「なーに?舞ちゃん、洗ってるだけなのに反応してんの?」
ピクンて小さく反応してしまったのを見過ごさないのは、キャッチャーとしての本能?
「違うもん…もう…ほんとやめて…あとは自分でするから…」
「そんな顔して抵抗したって煽られるたけだけどな。」
やっぱわざとか…。
楽しそうな顔してイジメられる。
それを待ち望んでる自分もいて…わけがわかんない。
このまま快楽に溺れてしまうのは、きっと簡単だけど、みんなを待たせてるのとか、ここがシャワー室でしかも男子の。
小さく残った理性を奮い立たせて、一也を思いっきり突き放す。
「ほんと、もう…ダメだから。」
「………わかったよ。」
頭をガシガシかいて一也は諦めてくれた。
「今は我慢する。」
「……いまは?」
「そ、今は。」
冷や汗がタラーっと背中を伝う。
このまま受け入れていたほうがいいんじゃないかと一瞬思った。
一也の濡れた身体にドキドキする。
シャワーを浴びてる所も、視界の暴力。
水も滴るいい男ってこの人のことかな…。
ダボダボの一也の服を借りて、頭まで拭いてくれた。
タオルから見え隠れする一也の顔が本当に優しい眼差しで、抱きつきたくなる。
さっき突っぱねてしまったから、そうする事もできず…なんだかモヤモヤ。
「小湊にドライヤー借りなきゃな。」
「一也は?」
「自然乾燥だろ。扇風機当たればすぐ乾く。」
春市くんはドライヤー持ってるんだと今更ながら新情報。
春市くんにドライヤーを借りてうるさいだろうからって一也の部屋へ。
一也が丁寧に乾かしてくれた。
「舞の髪は綺麗だな。」
ドライヤーの音に紛れて耳元で言われてゾクッとする。