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ダイヤのA 御幸一也

第62章 激戦


「組むんですか?成宮さんと」

「どうかなぁ」

乾キャプテンもいるし、わざわざ組ませるかな。

「気になる?」

「いえ、別に…」

「ハハハッ」


週末の試合に出番があるかもしれないからしっかり準備しとけと奥村くんにエールを送ってる。

「大丈夫だよ。クセは強いかもしれないけど、いいピッチャーが揃ってるから。しっかり勉強させてもらえ。」

「はい。マネージャーからもいろいろ教えてもらうつもりです。」

「それはダメ。」

いこうかと一也が私の背中を押した。




「優しいんだ。」

「別に。」

手を繋いで教室まで一緒にいく。

「忘れ物ない?」
「ないよ。いきなりお母さんみたいだな。」

教室で倉持くんと3人話していると一際大きな声がクラスに響いた。

「キャップはいますか?」

沢村くんと降谷くんが訪ねてくるなんて珍しい。

「倉持先輩も姉さんも、お揃いですね。」

ひぇ、姉さんて言わないで…。
クラスの中がザワザワとした。

一也が、キャップって呼ばれてるのとか私が姉さんと呼ばれてるのかとか。

激励にきました!と元気いっぱい。
来なくていいよと困り顔であしらってる。

それからドサドサと積まれたハイチュウたち。
メジャーリーガーの中で流行ってた世界のハイチュウだとこれで日米親善はバッチリだと張り切ってる。

ゾノくん、ノリくん、小野くんも隣のクラスからやってきてとても賑やかになった。

「まぁチームの事は俺らに任せて、思いっきり暴れてこいって事だ。
素直に受け取れ。」

立ち上がってノリくん小野くんに投手陣を頼むな。一年のキャッチャーもと声をかけた。


「御幸一也の健闘を祈って!バンザーイバンザーイ」

校門の所で一也を見送る。
大声を張るのは沢村くんとゾノくん。

「だからぁ、そういうのやめろって」

ハァ…とため息をついて、ポンポンと頭を撫でていった。

「いってらっしゃい。」

「おう」




「さて、練習行きますか!御幸くんに負けないくらい頑張ろう!」

寮まで競争と一番最初に走り出したのに、あっという間に沢村くんに追い抜かれた。

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