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ダイヤのA 御幸一也

第55章 遠征での出会い


「まぁ、そのおかげで、降谷も悪いながらもあの結果が出せたんだけどな」

「良かった。」

ゴロンと寝転がった御幸くんに抱き寄せられる。

「今日は早く寝とけよ。」
内緒にしてるけど、この後ナベちゃんと試合を振り返る約束をしてる。


「ナベには言っといたから。」

「え"…バレてる…」

「体調良くなかったみたいだけどってナベが言ってきた。」

裏切り者め…
一人でやるつもりだな…。

「ナベちゃん一人でやるの可哀想だよ。」

「誰の部屋でやるつもりだ?」

あーそういうことか!二人っきりになるなって事。

「心配はないよ。食堂でやらせてもらうから。あそこのテレビ大っきいし、ね?」

「俺も行く。」

「うん。」

御幸くんの鼓動を聞いていると体温も相まって眠たくなってくる。
御幸くんも一緒みたいで、いかんいかんと身体を起こした。

「お腹いっぱいだし、眠たいね。」
「まぁな。何時から約束してんの?」

時計を見るとまだ30分くらい余裕があった。

眠気覚ましに大浴場に行ってこようかなと御幸くん。

「温泉、気持ちよかったよ
乳白色のお湯で美肌効果あるってさ。触ってみて。すべすべになったよ!」

腕まくりして見せてみた。

「ほんとだ。
舞ちゃんの肌は元々気持ちいいけど、更に…だな。」

あ、ヤバイ…スイッチ入っちゃったかも…
御幸くんの色気を孕んだ目は苦手だ。
逆らえなくなる。

スッと立ち上がった。
「わ、私は散歩してくる!!」

雰囲気を断ち切った私を肩を揺らしながらクックッと笑っている。

「流石に遠征中にはしねぇよ。鍵ねぇしな。」

ホッとしたような…ちょっと残念なような…
また後でねと御幸くんの部屋を出たら、沢村くんが廊下で壁とにらめっこしてた。


「な、何してるの?」

「姉さん…絶賛反省中です。」

「んー?なにに?」

なるほどなるほど。
さっき御幸くんに言ったことか…。

沢村くんは、御幸くんに受けてもらいたくて青道に来たんだもんね。
エースになるって目標もある。

「こだわる事はいいことだよ。
憧れるのもわかる。私は万年11番だったんだ。兄貴がエースナンバーで、私が11番。悔しくって11番はエース二人分なんだって強がってた時もあったよ。」

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