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ダイヤのA 御幸一也

第50章 自分の役割


沢村くんに諭したり、俺が預かるって言ったり、なんだか急に御幸くんが大人びて見えた。


「キャプテンなんだなぁって。後輩の間取り持ったり、すごいなって思った。」

「惚れ直した?」

「うん。」

「ちょっ…やめて…」

自分で言ったのに、照れる御幸くん。
そういう所は変わんないんだな。

「舞ちゃん、風邪っぽいの大丈夫か?午後から忙しくなるんだから、今のうちにゆっくりしときなよ。」

今日は、ナベちゃんが行った偵察に風邪気味だったから、行かせてもらえなかった。
ちょっと咳が出るだけだったのに、午前中病院に行って薬もらったらもう収まったから全然平気なのに。
ナベちゃんが戻ってきたら、配球表つけなきゃ。

「夜のミーティングまでには間に合わせるからね。」

「まずは春日一校なんだから、慌てることはないよ。」

「明日、降谷くん投げるのかな?最近力味があるでしょ?
変な力が入ったまま投げ続けたら、どこか痛めちゃいそうで心配だなぁ。」

「選抜から帰ってきてから、確かに力みはある。気をつけて見ておく。」

「御幸くんも投手の練習に付き合って、自分の練習もして
ちゃんと身体のケアやってる?久しぶりに夜マッサージしようか?」

「おっ、そりゃありがてぇ。ミーティング終わったら頼むよ。」

「了解!」

配球表をつけ終わって
監督室に呼ばれたバッテリー組が自室に戻ってきた。
約束通り、御幸くんのマッサージを始めた。

「沢村、先発だってさ」
「ほんと?!すごいね!じゃぁナンバーズ試すの?」
「俺は試そうと思ってる。春日一相手に通用したら…おもしれぇだろ?」

まだ未完成だけど、通用したら沢村くんの大きな武器になる。
張ってる腰をよく揉みほぐして、下半身を重点的に。

「ありがとう、スッキリした」

私にもやってあげると肩を揉んでくれた。

「あー、気持ちいい。」
「やっぱ肩凝ってんな。」

御幸くんに揉みほぐしてもらって、軽くなった肩を回していたら、
舞ちゃん、て呼ばれた。

声のした方に顔を向ければ、御幸くんに優しく抱き寄せられて、そのままキスをされた。

「ちょっと…誰か戻ってくるかも…」
「まだ練習してんだろ。まだ大丈夫。」
「そういう問題じゃないってば」
「舞ちゃんは、俺と2人でいてこういう事したいって思わねぇの?」

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