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ダイヤのA 御幸一也

第49章 3年生


相手チームだっている。

みんな、全力で頑張ってる。
それを降谷くんが投げないからってスマホをポチポチするのはマナー違反だ。


「わかった!わかったから落ち着いて。」

御幸くんに話していたらヒートアップしてしまった。
ふぅーと一息ついて、トス投げを再開した。

「今日の沢村くんすごく良かったね。」
「そうだな。あれが甲子園で、できてたらなぁ」

「そうだ!7日の薬師と稲実の試合、またナベたちと3人で偵察頼むよ」
「ん、わかった!選抜ベスト4の薬師と去年の夏の覇者の対決、どうなるかな…。」
「真田の応援してきたら、拗ねるからな。」

ムニュっとほっぺを摘まれた。

「いひゃい、いひゃいって…」
成宮くんがオフにどれだけのトレーニングをつんだのかすごく気になる。
どんなボールを投げるんだろう。

俊平との投げ合い、個人的にすごく興味がある。

俊平のピッチングも悪くはなかった。
打ったバッターを褒めるしかない。
それを上回った成宮くんのピッチング。

御幸くんにはあぁ言われちゃったけど、一言言葉をかけたかった。
「お疲れさま」
「悔しいなぁ…すげぇ悔しい。」

俊平が悔しがってるの初めて見たかも。
凄い球も投げるし、バッティングだっていいのに、どこか受け身だったのに、ここまで悔しがってるの珍しい。
「夏は、こんなんじゃ済ませねぇからな。」
「夏なんてすぐだよ。」
「必ずあの舞台にもう一度立ってやる」

俊平の気持ちの強さを知って安心した。
私も負けてられない。

学校に戻って試合の報告をする。

稲実を4点に抑えた真田を評価すべきと言った御幸くんは、どことなく嬉しそう。
倉持くんも同意見らしい。

「倒し甲斐あんじゃん、燃えんだろ?」
ニヤリと笑った御幸くん。
成宮くんはまだ進化してる。
強打の薬師の打線を2安打だもんなぁ。
ほんと、強敵…。

朝練でレギュラー争いにバチバチなファースト。
外野でボール拾いをしていても打球の強さがわかる。

あと2つのベンチの枠。
春季大会で増やさなかったってことは1年生が残り2枠を取る可能性が高い。

みんなの気持ちを考えるとこの時期は胃が痛くなる。
100分の20。
ベンチに入れるのは4人に1人。


やっぱり1年生2人がベンチ入りしてきた。
結城くんと由井くん。
あと気になる2人はどう食い込んでくるのかな?
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