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ダイヤのA 御幸一也

第46章 試合後の夜に


「あれ?もう帰ってきたの?久しぶりに会うのにもっと一緒にいるのかと思った。」

「唯ちゃん、明日試合だよ?私1試合目から球場に行くし。
お風呂入ってもう寝なきゃ。」

「寝るのもったいなくない?せっかくの甲子園!
女子4人にお菓子もある。女子会しようよー」

なにそれ、めっちゃ楽しそう。
正直眠れそうになかったし、お誘いを受けることにした。


「あ!御幸からなんかもらったなぁー?」
目ざとい幸ちゃんに指さされた。
「ホワイトデーのお返し。」
「飴とリップクリームか…悔しいけどなかなかセンスがいい。
リップクリームなんてめっちゃかわいいじゃん!」

はい…そこそこのお値段がすると思います。
絶対自分じゃ買えないやつ。
パッケージデザインもかわいい。

「御幸がこれをどんな顔して買ったのか想像できないんだけど!」
「今更だけどさ、舞のこと好き過ぎるよね。」
「すごく素敵だと思います」

なんて反応したらいいのかわかんない。

「舞は何あげたんだっけ?」

私のバレンタインなんてチョコレートとボストンバック。
甲子園に行くのにエナメルだけだと荷物入りきらないと思ったから…。
実用性を考えた結果それになってしまった…。

「いいじゃん、実用性大事。」
「御幸が持ってきてるアレでしょ?いいよね、おしゃれでかわいい。」
「んん?ちょっと待ってください。何気に色違いのおそろいですか?!」
「メンズ用とレディース用…です。
選んでたら私もないことに気づいて…買っちゃった」
「このやろー、ラブラブじゃねぇか!」

幸ちゃん、唯ちゃんだって彼氏とラブラブなのに。
女子トークは深夜まで続いた。

あくびをしながら球場に向かう。
ナベちゃんに見つかって笑われてしまった。

「夜ふかししたの?」
「はは…ついついおしゃべりしちゃった。」
「矢代は、泊まり初日だったもんな。向こう一人で大変だった?」
「んーん、先輩達来てくれたし、いつもより半分の人数だったから、大丈夫だよ。」

結構遠いと思ったけど、おしゃべりしていたらあっという間。

日本庄野が2回戦の相手になった。

「このデータが無駄になりませんように。」
「大丈夫、みんなしっかり調整出来てる。この試合勝つよ」
「ナベちゃんが言うと説得力あるね。」

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