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ダイヤのA 御幸一也

第38章 御幸の気持ち ④


「俺らがしっかり結果残さねぇと、いつも頑張ってくれてるマネージャー達がなんか言われちまうの悔しいぞ。

特にお前!部内恋愛するってそういう事だぞ。
って、哲さんからの伝言。」

「は?哲さん?俺に直接言ってくんのねぇの?」

「たまたま会ってな。ついでだ、ついで。
ちなみにお前らの事、先輩達全員もう知ってるってよ。」

「ハハハ…そういう事…。」

外野は黙っとけって言ってやりたいが、強豪校の宿命。
致し方ない。
上手に付き合ってくしかない。
OB達の寄付で部が助かってるってもの事実だし。



まぁ、問題はそれだけではなかった。

秋の大会後に確実に増えた、ファンレター。
中には少々過激なものもあった。

舞ちゃんに危害がなければいいと願わずにはいられない内容。
それを読んでから絶対に一人で帰すわけにはいかないと思わせる内容。

学校内から女子寮に行けるようにして欲しいと切に願う。
こりゃしばらく外でのデートはお預けだなと思った。





残り少ない2学期、女子たちは年内最後のイベントに浮足立ってた。
俺達には関係ない。
なんたってきつい合宿の2.3日目だから。

女子達の輪の中に舞ちゃんの姿もあった。
雑誌を見ながらキャッキャしている。

クリスマスプレゼントで盛り上がってるなと察しました。
俺は、買いに行く時間はねぇからネットでポチリ。

寮のみんなに見られないようにどう受け取るか…
うーん。ソレが問題。
バレて本人の耳に入るのは避けたい所。

時間指定して舞ちゃんの仲のいい寮母さんに頼むしかねぇか。
娘みたいに可愛がってるからきっと彼女へのクリスマスプレゼントだと言えば協力してくれるはず。

合宿の間に行われる部のクリスマスパーティでもプレゼント交換するから、ついでにこれも、ポチリ。

個性を主張したプレゼントばかりだからな、みんな。
今年は何か当たるのやら。


合宿前だからと早く練習が終わった。
マネージャー4人で買い物に行くらしい。

「心配なのはわかるけど、今日は駄目だからね。
舞は私らと買い物行くんだから。」

まだなにも言ってねぇよ、梅本…。

「邪魔しねぇよ。ただ駅まで帰ってきたら連絡ちょうだい。迎えに行く。」
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