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ダイヤのA 御幸一也

第36章 何か変わった?


練習できなくて暇そうな御幸くん。
何やら昔のスコアブックを引っ張り出して来て、部室に篭っていた。

「あ、やっと出てきた!
全体練習終わったよ」

「知ってる、最後の声出しいつもより声出てたし、やっぱ倉持とかの方が向いてんじゃねぇの?」

「すねないすねない。キャプテン、ほらご飯だよ。いこう!」

御幸くんの背中を押して寮に向かった。


付き合うってどういうことなんだろう。
今までとあまり変わらなくて戸惑う。

それとも今迄が変だったのかな?
一緒にいすぎた?

みんなの言っていた事をようやく理解した。



神宮大会の前日のミーティング。

倉持くんがみんなを煽っていた。

全殺しとフルボッコって…ヤンキーの集会みたいだな…。
白洲くんまで…

それを影から見てる御幸くんを発見した。
ちょっと寂しそう…。

みんなが自主練をしているときに、御幸くんの部屋を訪ねてみた。

「舞ちゃん?!」
「元気なかったからちょっと心配になってきてみた。」
「さすが彼女様、舞様」

なんだ、思ったより元気そう。

ルームメイトもいなくてシーンとしてる部屋。
あれれ、なんか緊張してきた。

こてんと私の肩に御幸くんの頭が乗っかった。

「野球、やりてぇな…」
「少しの辛抱だよ。焦らないで。」

御幸くんにとったら3週間は長いかもしれない。
けど、今しっかりと治して欲しい。

御幸くんの髪をなでると、猫みたいにすり寄ってきた。
なんかかわいい。
本人に言うと怒りそうだから黙っておこう。





御幸くんがスタンドにいるのはなんか違和感。
ウズウズしてるのが顔に出てる。

ナベちゃんもそれを感じ取ったみたいで2人でクスクス笑ってしまった。
神宮大会初戦は4点差をつけて勝利。

食道でマネージャー4人と御幸くんとナベちゃんでミーティング。
私は春乃ちゃんが練習でつけたスコアの添削をしていた。

「でも、まだまだ貴子先輩に比べたら読みにくいよ…」

それを聞いた幸ちゃん春乃ちゃんは顔を引きつらせた。

「大丈夫だって、ちゃんと読めるよ。
御幸くんもそういうこと、言わない!」

「御幸が怒られてるー」
「そういうこと言うからモテないんだよー」

あはは…御幸くん黙っちゃった…

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