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黒執事 短編

第12章 陶酔 十葬儀屋十裏




「なんで私を助けたのよ。」



「おや、助けたつもりなんてないさ。
小生はただ"拾った"だけさ」


キヒヒヒ、と気味悪い笑をこぼしながら、
彼は説明を続ける



"君は自殺しようとした時点で自分を捨てたんだ。
だから君の命はもう君のものではない。
君を拾った小生の物なんだよ。

だから小生には君をこれから
どうしようとも君の意見問わずに自由に扱える権利があるのさ。"





「…そういうことなのね」



「…ククク、納得してくれたかい?
それじゃあ
君の名前を小生に教えておくれ」







「……。」




それがが
葬儀屋の所有物に鳴った瞬間だった。







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