第12章 陶酔 十葬儀屋十裏
数日前----。
「……ここ、はどこ?」
が目を開けると
そこは見たこともない部屋だった。
薄暗い広い部屋だった。
そして、カーテン、ソファにベッド、机や他の家具やら小物まで全てが黒で統一されてある
「おや、お目覚めかい?」
そこへ、どこから出てきたのだろうか
髪の長い怪しげな男が現れる
「…あなたは誰?」
「ククク。何にも覚えていないのかい?」
「…え?」
「君は先日、
自殺しようとしていたところを、
小生に助けられてしまったのさ」
「自、殺........」
思い出した。
私は生きることに絶望を感じ、
馬車に飛び込んで死のうとしたんだっけ。