第1章 出会いと別れ
今日も私はフードのついたパーカーを着て、フードを深く被り、ショーパンと言う格好で鎮目町を歩いていた。
私の髪は深い赤で腰あたりまで長い。
しかし、眼はエメラルドグリーンのような綺麗な色。
緑の王にも関わらず、私の髪は赤い。
それは、多々良の影響でもあった。
赤は多々良が好きだった色だから。
なぜフードを深く被っているかと言うと、それは赤のクランに見つからないようにするため。
そう、多々良が居なくなってから赤のクラン達が多々良を手にかけた無色の王と名乗った少年と多々良が最後に一緒にいた者を探しているから。
多々良と最後に一緒にいた者について、赤のクランが聞き込みを通して手に入れた情報は、深い赤色の長い髪の少女。
私が髪なんて出して歩いていれば嫌でも目に入るはずだ。
だから、隠すことにしたのだが。
あ←あなた「多々良................」
空はこんなにも晴れているのに、私の心はいつまで経っても晴れてくれない。
理由はわかってる。
きっと私が弱いから。
私が、いつまでもそのままだから。
でも、ダメなの。
私は一人じゃ何もできない。
いつも多々良がいてくれたから、だから私は笑っていられたのに。
あ「................会いたいよ........................多々良っ」