第21章 消毒 / ▲▲ ※激甘裏
「あーやべー、気持ち、いいなっ…!」
『…ふっ、んっ…』
ーやだっ、いっ、やっ…もう、やめてっ
『…んんっ』
「…声、出してやれないのは残念だがっ、はぁ…」
聞きたくもない水音が大きくなっていく。
「…はぁ、はぁ、イきそ…っ」
『……っ!?』
「…せっかくだから、中に出してやんよ」
『…んんっ! …んぅっ』
ーいや、いやだっ…それだけは、絶対っ…いやぁ…
力を振り絞って、身体をねじったり、何とかして抜かせようとするけど、がっちり腰を掴まれていて、意味をなさなかった。
「…あー出る…、イ、くっ…」
『…〜〜っ!?』
その時、生温いものが中に出されたのを感じた。
私は、絶望と虚無感で涙も出てこなかった。
嫌な音と共に抜かれた瞬間、自分の液と出てくる見たくもないものが流れ落ちて、私は力が抜けた。
すると勝己くんの方からとてつもない爆発音が聞こえ、私の前にふと影ができた。
「…………死ね」
勝己くんだった。
今まで聞いたことない、ドスの効いた声。
「…な、んで…!?」
個性が使えるんだって言いたかったんだろう。
その言葉は言えずに爆発音と共に敵は吹っ飛ばされる。
が、勝己くんを捕らえるだけの敵。
まだ立ち上がる余力があるみたいだった。
「………すぐ終わらせる…」
そう言うと私の手錠を壊して、敵に向かっていった。
それからは一瞬の出来事だった。
駆けつけた警察の人達も到着して、敵は連行されていった。
勝己くんのことだから、敵を殺すかと思ったのに、そこは殺さずに正統な裁きを与える為、生きて捕らえる。
ヒーローの定めだった。
『…っ、か、つき、くんっ…』
「……っ」
私を見て、凄く悔しそうな顔をする勝己くん。
『…ご、めん、なさっ…』
「……もう、いい、しゃべんな…」
勝己くんは、私を抱き上げると大通りを避けて近くのホテルへと向かった。