第21章 消毒 / ▲▲ ※激甘裏
ー あ、れ…私、何してたっけ…
目が覚めると、見たこともない天井と床が見える。
ー 確か、勝己くんと一緒に帰って
その時、チャリっと金属音が上から聞こえて、一瞬で今の状況を理解した。
ー 手、錠!? …そうだ、急に襲われて…勝己くんは!?
あたりを見回すと、椅子に縛りつけられている勝己くんが目に入った。
気を失ってるようで、見たところ無事に見えたから安心した。
とりあえず、ここから逃げる為に個性を発動させようとするが、全く反応しなかった。
ー えっ⁉︎、なんでっ…
「…個性は発動しねぇよ」
『…っ⁉︎』
いつの間にいたのか、目の前に敵がいた。
「さっき、嗅がせた薬に一時的に個性を発動しない薬品が混ざってたからな…」
『……っ…』
敵は、いきなり私の顎を無理矢理掴んできた。
『…うぐっ』
「…抵抗、なんて考えるなよ?…したらどうなるか、ヒーロー様ならわかんだろ?」
そう言うと、荒々しく口付けてきた。
『…んぐっ』
「…一度ヤってみたかったんだよな、ヒーロー様の前でヒーロー様の女を抱くの」
『…っ』
ニヤリと笑う敵に悪寒が走る。
「…せいぜい楽しませて、くれよ?…ヒーロー様?」
*
どのくらいの時間が経ったのだろうか。
「…はっ、はっ…あぁ、いい、なっ」
後ろから咥えたくもないものを突っ込まれて、感じたくもないのに、身体は素直に反応してしまう。
早く、この地獄が終われと願うばかりだった。
勝己くんが起きる前に。
「…もしかして、あいつまだ寝てると思ってる…?」
『…っ⁉︎』
「あいつなら、とっくに起きてるよっ、だから突っ込んだんだからなっ…」
ーそ、んなっ…
バっと、勝己くんの方を見ると、何とかして解こうとする姿が見えて、胸が苦しくなった。
そんな時、いきなり腰を早く動かし始めた。