第9章 夢の続き
「ふたり、で…ひとつ。だから。」
『…っ!』
家康の腕を掴んで、まだ定まらない意識の中、私は家康に精一杯伝える。
「何が、あっても。ふた、りで、のりこえ、るって。
約束、したから。はぁ、はぁ。
どんな、時もふたりで、いっしょ。
はなさ、ないで。」
『…っ、馬鹿なんじゃない?』
「ごめっ」
『咲、先に行って、褥をもうひとつ敷いてきて。
間に人一人座れるくらい離して。
は、少し背中を高くして寝かせるから。』
「…、はっ。ただいま!」
咲は、また慌ただしく部屋へ向かう。
私は家康に抱かれて部屋へ向かった。