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暁の契りと桃色の在り処 ー信ー

第19章 虹色の明日へ


『ううん、光秀さん。なんでもないの。』

『行くぞ、。』

信長様が、私の手を握る。

『余所見してたら転ぶ。』

『転んだら、おぶってやるよ。』

「だ、大丈夫だよ。」

『、行くぞ?』

「はーい、秀吉さん。」

『ゆっくり行きますからね。』

三成くんの声を合図にまた歩き始めた。



私はここで生きていくんだ。


ふっと、そんなことを考えた。
神様の悪戯で飛ばされてきた私は、戦国の世で家族を、仲間を持った。
血の繋がりはなくても
心が繋がる、信じる仲間を。

これからもきっと沢山の事が起こるだろう。

でも、きっと大丈夫。

私には、信じるモノがたくさんあるから。

奏信が手放した夢や希望を、私も一緒に探していこう。

一歩ずつ、暖かいぬくもりに包まれて歩く。
涙が頬を伝う。



『なっ、どうしたのさ?!』

『貴様、何を泣いている?』

『は? 泣いている? がか?』

『どうした、。』

『目に砂でも入りましたか?』

『くっ、腹でも空いたか?』


「…大丈夫。幸せだなぁって思ったから。みんながいて、わたしがいる。私、幸せだなぁって。」

『ふっ、未来永劫、幸せにしてやる。』

信長様の言葉に、皆が笑う。

血に濡れた戦乱の世で、気高く輝く六個の光。


さぁ、進んでいこう。
新しい時代の中へ。


奏信。

きみと奏でる、虹色の明日へ。























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