第20章 ☆襲っちゃった / ※微裏
「ただいまぁー」
『お疲れ様!出久くん!』
朝練から帰ってきた出久くんを寮の前で出迎えた。
その後のストレッチを手伝う為だ。
「今日も疲れたぁー」
『ふふ、毎日凄いね、朝練なんて』
「みんなに比べたらまだまだだからっ、もっと頑張らないと」
『でもたまには休息も大事だよ?』
「そうだね、ほどほどにするよ」
そんな会話をしながら出久くんの部屋に向かう。
『じゃあ、いつもみたいに前屈からだね!』
「うん、お願いします!」
出久くんは、その場に座って私に背中を向けた。
『うわー背中、汗でびしょびしょー』
「うぇえっ⁉︎、ごごごめんねっ、やっぱりシャワー浴びてからの方がっっ」
『ふふ、出久くんのだから大丈夫っ』
「…そ、そう?」
『うん!じゃあ、始めるね』
そう言うと私はゆっくり背中を押し始めた。
『いーち、にー、さーん』
「うー伸びるー」
何度か同じことを繰り返す。
そして次のストレッチで私は今日あることをするつもりだった。
『じゃあ、次は足開いてね!』
「うん!、いつも付き合ってくれてありがとうリルルちゃん!」
『だって、彼女だもんっ、出久くんの役に立ちたいって思うのは当然でしょ?』
「でも、リルルちゃんも無理しないでね、朝早く起きてるしっ」
『ふふ、これくらい大丈夫だよ!それにー』
私は、後ろからぎゅっと抱きしめた。