第15章 お世話係の緑谷くん / パロディ ※甘裏
『おっきなテレビ…!』
「だ、ダメですっ!!」
出久がテレビのリモコンを取り上げるより早く、私は電源を入れてしまった。
《あ、んっダメぇっ》
《おら、早くイけっ!》
『……っ///』
大音量でそれは流れてしまった。
私もそういう行為は一応わかるわけで思わず顔が赤くなる。
私がぼーっとしてる間に出久がテレビの電源を落とした。
「わ、わかったでしょう// …? もう部屋から出ますよ」
『…どうして出久は知ってたの?』
「…えっ?」
『ここが、そういうことだって知ってたんでしょ?』
なぜかわからないけど、私が知らなくて出久が知ってることにイライラした。
「そ、れはっ…// 」
『もしかして、…あ、あるの?』
「…あるわけ、ないじゃないですかっ///」
いいから、早く出ますよって、出久に引っ張られる。
『わ、わたし…っ、出久となら…//』
「ダメです…」
『…っ// 』
言われる前に否定された。
わかってたけど、実際に言われると辛い。
「…こ、こんなところにいるから、変な気を起こしてるだけですよっ」
『…違うもんっ!』
「…お、お嬢様っ…」
『今日だって、私は…デートだって思って…』
「……っ」
『…私は、一度だって出久のこと、お世話係になんて思ったこと……んぅっ///』
突然、言葉を遮られて、出久にキスされていた。
『んんっ…ふっ///』
「…はぁ、その先は僕から、言わせてください…」
唇を離すと、真剣な表情で見つめてくる。
「僕も、リルルが好き…ずっと好きだった…」