第38章 お酒を口実に / 激甘
『み、緑谷先輩っ!?///』
「ごめん…嫌だったら言って…?」
『…っ、あ、のっ、先輩っ//』
耳元で囁くように言われて、思わず身体を強張らせる。
「…実はさ、ずっとリルルちゃんのこと…好きだったんだ」
『…えっ!?///』
「最初は、ただの後輩だったんだけど、いつのまにか目が離せなくて、好きになってた…」
『〜〜っ///』
緑谷先輩が私のことを好きだなんて信じられなくて、どうしたらいいかわからなくなる。
「…リルルちゃん?」
『あ、あの、えっと…わ、私も、ずっと好きでした///』
思いを伝えた瞬間、顔がだんだん熱くなる。
「リルルちゃん、こっち、向いて欲しいな?」
『…〜〜む、無理ですっ///』
「じゃあ実力行使、しちゃおうかな…」
緑谷先輩は、腰に回していた手を肩に移動させて身体をぐいっと先輩の方へ向けさせられた。
目の前に先輩の顔があって、今にでもキス出来そうな距離で心臓が止まりそうになる。
『〜〜っ///!?』
「顔、真っ赤だね、可愛い…」
『…は、恥ずかしいので、見ないでくださいっ///』
「そう?凄く可愛いのに…」
そう言うと、ぐいっと腰を引き寄せられて緑谷先輩の胸に顔を埋める形になる。
『…〜〜せ、せんぱい…っ///』
「ほら、僕だって、凄く緊張してるんだよ?」
緑谷先輩の心臓の鼓動が、ドキドキとリズムよく聞こえて凄く安心する。
「…顔、あげて…?」
そう言われてゆっくり顔を上げて、気づいたら緑谷先輩に唇を塞がれていた。
「…はぁ//、キスしちゃった」
両思いだったのにもまだ頭が追いついていないのに、キスまでされたなんて、キャパオーバーすぎる。
「…その先もしたいんだけど、ダメ、かな?」
そう言われて私はただ頷くことしか出来なかった。
END