第5章 小狐丸 野性と理性の狭間・:*+.
「はい。お疲れさまでした。」
「つれないなぁ〜。まだ俺と全然一緒に飲んでないじゃん?」
後ろからぐっと肩を抱かれ、ぞわっとする嫌悪な感覚に襲われる。
「離してくださいっ!…失礼しますっ」と彼を突き放し、逃げるように立ち去った。
「はぁ。やっぱり行かなきゃ良かった…」
本丸に戻った私は重い足取りで審神者部屋に戻る。
その時、聞き慣れた足音が近づいてくる。
「ぬしさま。おかえりなさいませ」
扉の外から声をかけられて、小狐丸さんを招き入れる。
「小狐丸さん!先に寝てくださって良かったのに。私は今からお風呂に…っ痛!」
何が起こったか瞬時に理解できない私。
よく見ると小狐丸さんが私の着物の襟を強引に広げ、晒された肩に牙をたてていた。
「小狐丸…さん?」
「いろは?この匂いは誰のものですか?」
低く憤怒を滲ませる声に、私はびくっと身体を震わせる。
「この本丸の者ではありませぬな。…ただすれ違っただけでつく匂いでもない。」
「小狐丸さん…おっ…落ち着いてください!ちゃんと説明しますから!」
「何者かが私のいろはに触れた?」
小狐丸さんの纏う空気がピリピリとした殺気を帯びたものになる。
「っ…違うんです!あのっ…飲み会で酔った審神者に軽く肩を触られただけなんです!
不快な気持ちにさせてすみません…あのっ!私すぐにお風呂に入ってきますので…」
小狐丸さんを怒らせてしまった…
私は潤む瞳を擦り、お風呂場に向かう。
その時急にふわっと身体が持ち上がり、小狐丸さんに横抱きにされている事に気づく。
「えっ…小狐丸さん?」
「私が隅から隅まで清めなければ気が済みません。」
そう言ってお風呂場に運ばれ、いつもよりも少し強引に着物を奪い取られる。
ぐっと手を引かれそのまま湯船に入り、肩に自分のものだという印を強く濃くおとされる。
「んっ!」
ぴりっとした痛みが走るが、自分への罰として必死に受け止める。
「いろは…今宵は優しくできませぬ。小狐は嫉妬で狂い、抗えないほどあなたを欲しています」
肩から背中にかけて印をつけながら、豊かな二つの膨らみを強引に揉まれる。
いつもより強い刺激を与えられ、お湯の温度と共に身体はどんどん疼き、紅潮していく。