第19章 髭切　姫彼岸花の約束･:*+.

何とかこの想いを伝えたくて、両手で髭切さんの頬を包むと、ぐっと引き寄せて、ちゅっと口付ける。

「っ…！くっ…！はぁ…いろは、今のは反則だよ。」
髭切さんが目を見開いた瞬間、欲望がぐちゅっと最奥に入り、彼が顔を歪ませ、ぶるっと震える。
私が達したのと同時に、欲望がドクドクと大きく脈打ち、お腹にじゅわっと熱が広がった。

終わった…の？
幸せで泣きそう…。
私は心地いい倦怠感にぐったりと身を任せる。

「はぁはぁ…髭切さん…」
「いやぁ〜。いろはがあまりに可愛いことするから我慢できなかったよ。あはは…僕を煽るなんて、悪い子だね？」
繋がったままぐいっと身体を起こされて、対面になると深く口付けられる。

「っ！？…ふぁ…んんっ…！」
ふわふわと夢の中に誘われかけた意識が浮上する。
なによりも…一緒に果てたはずの髭切さんの"それ"がすでにむくむくと硬さと太さを取り戻し、私の中で存在感を放っている。

「まだまだ満足できてないよね？どれどれ…源氏の名に恥じないように、もっと頑張っちゃおうかな。」
「待っ…！あっ…ひゃんっ…！深…いっ…！やぁぁ…！」
ぐりぐりっ…ごちゅごちゅ…！
発しようとした言葉は、先ほどよりも深く突き刺ささるような快感で全て嬌声に変わってしまう。

あぁ…これは、永遠に終わらない鬼ごっこなのかな？
逃げても逃げても鬼さんに捕まってしまいます。

「ねぇ、いろは。僕は君に出会って嫉妬深くなっちゃったみたい。」
「はぁはぁ…えっ？」
「君の優しい声も、可愛い笑顔も、柔らかい身体も…ぜんぶ僕だけのものだよ？」
「あっ…全部髭切さんの…私の全部っ…あぁぁっ…！」
「ふふ。身体にも教え込まなきゃね。」
ばちゅばちゅと下から深く激しく突き上げられて、迫りくる快感にびくびくと身体が反り、胸が淫美に揺れる。

「やっ…あ、ああっ…はぁんっ…！」
「っ…！こらこら？そんなに締めちゃだめ。ね？」
ごぽっ…ぐちゅっ…。私の蜜と髭切さんが放った白濁が混ざり合った水音が耳に厭らしく響き、羞恥心でぎゅっと彼を締め付けてしまう。

快楽に限界はないのだろうか。
これ以上快楽に支配されたら自分はどうなるのだろう。
この先を知るのは怖いのに、身体はもう限界なのに…髭切さんが愛しくて、もっと彼が欲しくて堪らない。
私はもうとっくに快楽に堕ちてしまっているようだ。