第19章 髭切 姫彼岸花の約束・:*+.
「あふっ…!あっ、あっ…イっちゃう…!あぁぁんっ!!」
身体中に力が入り、ガッと髭切さんの背中に爪を立てる。
大きく膨らんだ快感が弾けて、中を締め付けながら、びくびくっと身体を震わせ絶頂を迎えた。
「くっ…!はぁぁ…いろはの中が気持ち良すぎて危なかったよ。今もこんなに僕を締め付けて…"おねだり"してるのかな?」
ぬちゅ…じゅぼっ…。髭切さんがすぐに抽送を始める。
「違っ…!ひゃっ…待ってぇ…!あぁんっ…!」
「いろはは甘えん坊だなぁ。僕はお兄ちゃんだから、甘えられるのは好きだよ。うんうん。もっといっぱいしてあげるからね?」
えっと…?綺麗な顔した王子様は、実は超天然のドSな鬼だったようです。
今もその私を惑わすとびっきり甘い笑顔が…黒い笑顔に見えてきました。
「帰ったら弟に話さなきゃなぁ。ふふっ…義姉が出来たって言ったらきっと喜ぶよ。楽しみだなぁ。」
「えっ…?義っ…ひゃぁんっ…!そこやっ…あぁっ!」
絶頂を迎えた身体は、欲望を更に奥へと招き入れ、こちゅこちゅと小刻みに突かれると抗えない愉悦が押し寄せ、瞳が潤んで視界がぼやける。
「髭切さっ…ああっ…!もう…髭切さんも一緒に…お願いっ…!」
一緒に果てて、この底のない快楽から解放されたい。
乱れた呼吸を必死に繰り返し、心臓はばくばく破裂しそうなほど鼓動を刻む。
このままだと淫欲に呑まれて、本当におかしくなってしまう。
「まだだーめ。もっといろはを味わってからだよ。」
その蜜のような甘い声に溶かされそうになる。
髭切さんは私の心を見透かしたように、意地悪にくすっと微笑むと、くちゅっと耳の中に舌を入れ込む。
ぐちゅじゅぱっ…
卑猥な水音が脳に響き、頭のてっぺんから足の爪先までぞくぞくと迫る淡い快感に支配される。
「ひゃんっ…あぁんっ!髭切さん…ふぁ…あっ…おかしくなっちゃう…」
耳に刺激を与えながら、指では届かない髭切さんだけが満たせるところを容赦なく何度も突き上げられて、頭の中はふわふわして意識が朦朧としてきた。
「可愛いなぁ。おかしくなって?どんな君も大好きだよ。君の全部を僕だけに見せて?」
「あふっ…私も…大好き。はあっ…んんっ…イっちゃ…!」
こんな気持ち初めてだ。
身体と心、その奥の奥までぎゅっと繋がっているような感覚が、私を満たしていく。