第25章 作戦ーゲヘナー
伝言で指定されたこじんまりとした家に転移するとマーレだけが待機しており、お喋りをしてると、作戦で捕まえた八本指の女を恐怖公に引き渡して中身を食わせ~、あれこれと、ちょっとその女が気の毒になるくらい惨い事をしたと聞いていたら、待っていた人物の登場だ。
「アインズ、デミウルゴス」
「お待たせしてしまい申し訳ございませんレミエル様」
「いいわよ、マーレが話し相手になってくれたから。それで?なんで私まで読んだのか聞いてもいいかしらアインズ」
「うむ、まずは掛けていいか」
「ああ、ごめんなさい」
私とアインズ、そしてデミウルゴスは腰かけ、話を始めた。
アインズが聞きたかったのは作戦の全貌のようだ。
「まずはアインズ様に直接お伝えしたいという我儘を聞いて下さりありがとうございます。今回の一連の計画には四つ程利点がありました」
「ほぉ、三つだと思っていたが」
「初めてアインズ様に知恵比べで勝てた気がします!」
「お前はいつでも俺に勝ってるさ」
「何を仰います!ご謙遜を!」
嬉しそうにアインズにそう述べる彼は心から歓喜しているようだったがすぐにいつもの調子に戻り話を続けた。
「まず一つはこの総国にある全ての財を戴きます。第二はアインズ様が八本指への襲撃を誤魔化す為です」
「そういえばアイテムを収集するのが目的だと言っていたな」
「此方をご覧下さい」
マーレがテーブルの上に置いたのはウルベルトさんが作った第十位階魔法が宝石に封じ込められたアイテム、アーマゲドンイビル。悪魔を大量に召喚する魔法だ
「ウルベルト様が御作りになられたものですがここで使うべきでしょう」
「アインズ、あれを上げたらどう?」
そういうと意図を理解したのかアイテムボックスからウルベルトさんが作った試作品を取り出した。
「デミウルゴスよ、これを使うといい。同じくウルベルトさんが作られたアイテムだ。試作品だが要は足りるだろう」
「アインズ様のお手持ちの物を使う等!」
「ウルベルトさんも失敗作がいつまでもあるより完成品を子供である貴方に持っていてほしい筈よ」
「ああ、だからこれはお前にやろう」
そうしてデミウルゴスは試作品のアイテムを受け取った。