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【オーバーロード】慈愛の堕天使は王の秘書

第2章 終わりの始まり



「お疲れさまでしたー!」

少し残業してしまい、急いで家に帰るが職場から家まで一時間。走って駅まで行き、電車に乗り、降りてまた走り家に40分で到着し、シャワーだけ浴びてからユグドラシルにログインした。

「遅れてごめんなさいモモンガさん!・・・ってあれ・・・」

円卓の間に来たのにそこには誰の姿もない。というか皆来てないの!?、という彼らの無慈悲さに心が苛立った。

とりあえずログを確認するとモモンガさんがいることが確認でき、転移でモモンガの前に降り立った。


「モモンガさん」

「レミエルさん!?」

「遅くなってごめんなさい、仕事が長引いてさっき来たの」

「そうでしたか、お出迎えできずすみません」

「王に出迎えられる秘書って面白いですね。皆さんは来られたんですか?」

「6人だけ顔を出してくれましたよ。レミエルさんで7人です」

「私は一緒に最後までいるって約束したのにカウントされてるんですね」

「あ。いえ、そうじゃなくて」

「冗談です。それより何をされてたんですか?」

「最後ですからナザリックを見て回ってたんです。あの、よかったら最後の思い出に・・・」


照れたような声で私に手を伸ばす彼…。これは手を重ねるべきなんだろう。お言葉に甘えて王にエスコートしていただきましょう。


「はい、喜んで」


それから色んな場所を懐かしい話に花を咲かせながら見て回り、最後に玉座の間にたどり着いた。

モモンガさんが付き従えてきたセバスチャンとプレアデスに待機の指示を出して、玉座にモモンガさんは腰かけ、私はいつもみたいに玉座のひじ掛けに腰かけた。


「あっという間でしたね」

「そうですね。レミエルさんがここに来てからは時の流れが速く感じました。とてもに賑やかで…懐かしいなぁ」

「楽しかったですね、あの頃は」

「はい、とても…そろそろですね」

「はい…モモンガさんともこれでお別れですね・・・本当に楽しかったです。ありがとうございました」

「こちらこそ。またどこかでお会いできたら」


そして私たちはお互い身を預けて瞳を閉じ、最後の思い出に浸り・・・徐々にブラックアウトしていき

3・・・2・・・1・・・・・・1・・・2・・・3・・・、と何故か時計は動き始めた。

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