第3章 友達の香り
「それじゃあ今日はここまで。明日からは通常の授業になるから教科書とか忘れ物のないように。以上」
先生の言葉を合図に学校生活初日が終了した
「あいなー、一緒に帰ろう」
そう言って話しかけてくれたのは前の席の杉栄子ちゃん
ついさっきお友達になった
『うん!帰ろう!!』
栄子ちゃんとは帰る方向が一緒
さっき聞いた
2人で他愛ない話をしながら教室を出る
廊下を歩いてると少し前に心操くんの姿が見える
『あ、心操くんだ。おーい!!心操くーん!』
心操くんは振り返って立ち止まり、私はそこに駆け寄る
栄子ちゃんも私の後をついてきてくれた
『心操くんも帰り?一緒に帰ろう!いい?栄子ちゃん』
栄子ちゃんに確認をとると元気に頷いてくれた
「復見さん、そんなに大きい声で呼ばなくても聞こえる。あと俺電車だけど…」
私声大きかった?元気よく呼びすぎたかな
『ごめんごめん、つい大きい声が』
苦笑いで謝る
「愛奈は元気だね、可愛い。私たちも電車だよ」
栄子ちゃんが褒めてくれた
『じゃあ決まりだね!帰ろーーう!』
こうして3人で帰ることになった