第16章 無人島性活を始めましょう♡ ❄︎【炭治郎・無一郎】
『ねぇ…これすごく甘い匂いがするよね』
わたしは竈門くんや時透くんが持ってきた濃いピンク色のハートの果実を指さした。
「湧き水の空洞内でも甘い匂いが充満してたんだよ」
私の問いに竈門くんが答えた。
『そうなんだ』
わたしはその植物をまじまじと見つめながらそう呟いた。
その果実は桃のような甘い香りで、表面は林檎のようにつるんとした艶やかな見た目で、木にならない植物のようで、向日葵のような太い茎に3個ぶら下がっている。
『不思議な植物というか果実だね』
「これ、食べてみようと思うんだけどどうかな?」
時透くんは植え終わった植物を指を差した。
わたしと竈門くんは顔を見合わせてから
「3人でひとつを分けようか。全部食べるのは持ってきた意味がなくなるからな」
と竈門くんがそう答えた。
『そうだね』
わたしはひとつ大きめな果実とカバーの付いた包丁を手に取り、湧き水のところまで行き濃いピンク色の果実を洗ってから皮を剥き始めた。
『わぁ…良い匂い…』
皮を剥き始めると、先ほどと比べ物にならないくらいの甘い匂いが強く感じる。
皮を剥き終えると、洞窟に戻り綺麗な木の板の上で切り分けた。
「中身は桃みたいな果肉なんだね。種は林檎みたいな感じか」
切っている様子を見ていた時透くんがそう言った。
切り終えた桃のような果実をそれぞれ手に持ち、口に運ぶ。
口の中に瑞々しい果汁が甘く広がり、噛めば噛むほどその甘さが強く引き立つ。
『ん、美味しい…』
わたしたちは全て食べ終えると、少しずつ体に異変を感じ始めた。
『は、ぁ…』
「暑い…」
「…ふぅ…」
身体が熱を持ち、ジュクジュクと身体の奥底から蜜が溢れ出すのがわかる。
ふと竈門くんや時透くんの方を見て、ふたりとぱちりと目が合った瞬間、身体に電気が走るような衝撃が身体中を巡った。
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