第16章 無人島性活を始めましょう♡ ❄︎【炭治郎・無一郎】
湧き水内は少しだけ末広がりになっていた。
それに沿うように底へと泳いでいくと、ほんの少し明るく見える場所が見えた。
僕は炭治郎にそこを指差してから、明るく見えた場所に向かって泳いだ。
すると海面から頭が出たのだった。
「はぁ…」
僕は辺りを見渡すと、さほど広くない空洞に出た。
遅れて炭治郎も頭を出すと
「洞窟…?どうしてこんなところがあるんだ…?」
と海面から出て洞窟内を見て回る。
少し歩くと行き止まりになっていて、見たこともないような植物があちらこちらに生えていた。
光って見えたのはその中のひとつの植物らしく、大きさが違えど鈴蘭のような形の花の中心が光っていたためだった。
「鈴蘭みたいだけどかなり大きいな、この植物」
「これを持って帰れるなら洞窟内も明るくなるんだけどね」
行き止まり周辺には、真っピンク色の桃に似ているが形がハートの植物がたくさん生えていた。
「これは…桃?」
「にしてはハートの形だよ。色も違うし、甘い匂いが強いよね」
桃なら木になるが、この果実は木ではなく膝丈から腰くらいの高さの茎に2、3個なっている。
「地上にあった植物とは違う傾向だね」
「そうだな…これ持って帰ろうか。…根っこごと持っていけそうならとりあえず1本だけ持って帰ろう」
僕たちは実が3個なっているものを、根っこから持っていくことにした。
そして光る鈴蘭のような植物もひとつだけ、根っこから引っこ抜き持って帰ることにした。
探索から1時間もせずに、住居として過ごしている洞窟に戻ると椿姫が不安そうな顔で、洞窟の外で待っていた。
僕たちの姿を確認すると手にバスタオルを持って走ってきた。
『おかえりなさい。…どうだった?』
「うん、ただいま。桃みたいな植物と、これ。鈴蘭みたいな光る植物を持ってきたよ」
と、炭治郎がそれを見せると椿姫はその手に持つものを見た。
『すごい…光ってる植物がある…』
「これを地上に植えて、育つかを調べたくてね。育つならもう少し地下空洞から持ってきて、植えようかなって」
僕たちはバスタオルを受け取り、濡れた顔や体、髪の毛を拭く。
『育つならすごい発見だね』
僕と炭治郎は着替えてから、それらの植物を植えたのだった。
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