第16章 無人島性活を始めましょう♡ ❄︎【炭治郎・無一郎】
僕たちはそのまま食べられそうな食材に手を伸ばし、見つけた湧き水でそれらを洗い口に運んだ。
湧き水を飲んで数時間経っても、特に問題がなかったためそのまま飲むことができそうだ、と結論に至ったためだ。
「林檎みたいだけど、味は違う!」
林檎のようなものを食べた炭治郎が驚いた表情でそう言った。
「蜜柑みたいな味がする!」
『え…林檎、だよね…?あ、でもオレンジ色だから…?』
「僕のは人参だけど、トマトみたいな味がするよ」
食べるのにも勇気のいる内容だった。
椿姫の手のひらにはオレンジ色の果物だった。
『…これはオレンジかなって思ったけど…味は違うよね…』
「そうだな…」
そう会話をしつつ、椿姫はオレンジ色の果物の皮を剥き始めた。
中身もオレンジ色で、瑞々しく美味しそうだ。
「美味しそうだね、それ」
僕はそういうと椿姫の手の上にあった一房を取り、口に放り込み、咀嚼をする。
心配そうに見てくる椿姫と炭治郎にふふっと笑うと、
「これ、グレープフルーツだよ。酸味があって美味しいよ」
そう言うと、ふたりは安心したように息を吐き出した。
そうして僕たちは集めた食材で腹を満たし、代わる代わる湧き水の近くに行き椿姫の荷物に入っていた風呂桶と手ぬぐいで身体を拭き、冷たい水で身体を流した。
「これからどうするか、きちんと話し合おうか」
それぞれ水浴びを終え、洞窟内に沈黙が流れていた空気を壊すように炭治郎が口を開いた。
「そうだね、ずっとこのままでいることはできないし」
僕たちはこれからのことを話し合った。
浜辺に救助サインを作ること、暗くなる前に洞窟に戻ってくること、断りもなくひとりで行動しないことなどを決めた。
『寝るとき、どうするの…?』
ここは洞窟でそのまま横になるには向かないことは一目瞭然。
僕たちは荷物を漁り、下に敷けそうなものがないか探る。
「鞄と衣類、あとはタオルくらいだな」
僕たちは衣類を下に敷き、その上にタオルをかけて簡易な寝床を作った。
「椿姫が横になるといいよ」
『え、竈門くんと時透くんは…?』
「一緒に寝られるはずないでしょ」
そういうと椿姫は渋々といった感じに、簡易な寝床に横になる。
僕たちは壁に背を預けて眠ることにした。
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