第16章 無人島性活を始めましょう♡ ❄︎【炭治郎・無一郎】
竈門くんと時透くんが洞窟から出て行って、どれくらいの時間が経ったのか分からない。
わたしは流れ着いた荷物の中身を取り出し、乾かして使えるものを乾かし、使えないものを捨てようと分けた。
なぜかわたしの荷物の中に入れた覚えのない風呂桶が入っていた。
そしてカバーの付いた包丁も入っていた。
『どうしてこんなものが…』
わたしたち…もしかしたら、わたしはここに流れ着く運命だったのだろうか…そう思っていると、洞窟の外から話し声が聞こえ始めた。
視線をそちらに向けると、両手いっぱいに食材を持った竈門くんと時透くんがいた。
「ただいま、ひとりにしてごめん。大丈夫だった?」
「ただいま、思ったより食べられそうなものあったよ」
竈門くんと時透くんはそれぞれそう言った。
「おかえりなさい』
「風呂桶…?それに包丁も…これどうしたの?」
竈門くんは両手いっぱいの食材を洞窟内に置くと、わたしの目の前に置いてあった風呂桶と包丁に気がついた様でそう聞いてきた。
『あ、これ…入れた覚えがないものが入ってて…』
「入れた覚えがない…?」
『うん…わたし、こんなもの入れていないの』
わたしたちの間に少しの間、沈黙が流れたがそれを破る様に時透くんが口を開いた。
「じゃぁ僕の荷物の中にもあるのかもね。だって僕たちの荷物が"偶然"ここに流れ着いたんだし」
時透くんはそう言いながら、両手いっぱいの食材を置いて自分の荷物の中を確認し始めた。
竈門くんも荷物の中を確認し始めて、しばらくするとふたりはぴたりと動きを止めた。
「どうしてこんな…」
戸惑いの混じった声色で竈門くんがそう呟いた。
その手に持っていたものは、さほど大きくない鍋とフライパンだった。
「僕の方にも入れた覚えのないものがあったよ」
時透くんの手には、サバイバルナイフといくつかの調味料が入った袋だった。
「これなら無人島ででも生きていくことは出来そうだね」
と、時透くんはそう言った。
わたしたちのサバイバル生活が幕を開けたーーーーー
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