第16章 無人島性活を始めましょう♡ ❄︎【炭治郎・無一郎】
俺たちが乗っていた船と雪柳さんが乗っていた船が座礁し、運良く俺と時透くん、雪柳さんはここに流れ着いた。
偶然にも俺たちの荷物が一緒に流れ着いていたのは驚いた。
雪柳さんは有名な女子校に通っているらしい。
修学旅行でアメリカに行く途中だった、と聞いて俺たちと同じような日程だったことに俺は驚きを隠せなかったが、修学旅行や学習旅行はどこの学校でも同じ様な時期に行うか、と納得した。
「炭治郎、これからどうしようか」
探索をしつつ、隣の時透くんがそう呟く。
「夏ほど暑くはないから、夜は寒くはならないとは思う。けど、救助が来るまでどうなるか分からない。この状況下で出来ることをするしかない」
「そうだね、それには僕も賛成。浜辺に救助サインを木の枝とか大きな木片で作る。その間、焚き火を焚くために木の枝を集めたり、食材を集めておかないといけないよね」
俺たちはそう話しつつ周りを警戒し、探索を続けた。
洞窟の近くにさほど大きくないが、水が湧いているところがあった。
「綺麗な水だな」
俺たちはその湧き水を覗くと、綺麗に澄んでいてこのままでも飲めそうなほどだ。
「このまま飲んでも大丈夫だろうか…」
そう呟いている隣で、時透くんは手ですくって水を飲んでいた。
「って!?時透くんっ!?」
「この水そのまま飲めると思うよ。ただ、ふたりで飲んでお腹を下すのもあれだし、炭治郎は飲まないでいてね」
と、キラキラした笑顔でそう言った。
「あ、うん…(時透くんってなにを考えているのかよく分からないんだよなぁ…)」
などと思いつつ、時透くんの言葉に俺は頷いた。
それから湧き水の近くを探索し、食べられそうなものを見つけるたびに
「時透くん、これ人参に似てるけど色が違うよね?」
「ねぇ、炭治郎。これ…林檎に似てるね、色が違うけど…」
と、形が似ていても色が全く違うもの、形は似ていなくても色が一緒のもの…
ひとまず見つけたものをひと通り持って帰ることにした。
「そろそろ戻ろうか。簡単にだけど探索できたからね」
「そうだね、あまり遅くなると雪柳さんが心配しそうだ」
俺たちは少しだけ、急ぎ足に洞窟へと戻った。
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