第9章 水底に沈む❄︎【時透有一郎・無一郎】
(有一郎視点)
有「あ、椿姫さん」
無「ほら、座って」
俺たちは頬を赤く染め、ガクガク震える足で懸命に立つ椿姫さんに座ることを勧める。
椿姫さんの中には、まだ抜いていない遠隔ローターが入ったままになっている。
いつ押そうか、と思っていると無一郎が椿姫さんから見えないようにウィンクをした。
俺は椿姫さんをチラリと見ると、椅子に座ろうとしている。
すかさず遠隔ローターのスイッチを強にする。
『ひゃぁっ!?』
椿姫さんはローターが震え出したことに驚きつつも、足がガクガクしていたため、その場に座り込む。
『あっ♡あぁ…っ♡イ…っちゃ…』
椿姫さんは恍惚な表情を浮かべている。
そのままスイッチをオフにすると、椿姫さんは戸惑うような表情を浮かべた。
『え…?ど、して…イかせて…っ!お願い…っ!』
椿姫さんは縋るように俺と無一郎を見るが、俺たちは
有「椿姫さん、ご飯」
無「冷めちゃうよ」
そう言うと、椿姫さんを立ち上がらせると椅子に座らせる。
椿姫さんは半泣きで椅子に座り、小さく『…いただきます』と言うと、少し冷めつつあるごはんをたべ始めた。
俺たちはご飯を食べ終えると、椿姫さんの中から遠隔ローターを取り出した。
その刺激で椿姫さんはイっていたようだった。
有「各自、部屋に戻ってシャワーを浴びたら椿姫さんの部屋に集合しようか」
無「そうだねー。あ、椿姫さん。自分でしたらダメだからね?」
俺たちはそう言うと、椿姫さんは小さく頷く。
ガクガクと震える足に力を入れバスルームに向かうのを見届けると、椿姫さんの部屋の鍵を閉め学生寮に向かった。
寮までの道で無一郎が口を開いた。
無「もう、卒業だね。これからどうするか考えてる?」
有「それは進路のこと?それとも、椿姫さんとのこと?」
少しの沈黙の後、無一郎は頷く。
無「……そう」
有「もう答えは決まってるだろ?」
俺たちは顔を見合わせると、ふふっと笑い急ぐように寮に帰る。
すぐにシャワーを浴び、ふたりで椿姫さんの部屋に戻った。
❄︎