第8章 令和時代からこんにちは【伊黒小芭内】
わたしはその様子を見て、どうしてか心細くなった。
あぁ、小芭内さんと椿姫さんが仲睦まじくいるのが羨ましいのかも…と思い当たると、脱ぎ捨てた衣類を掴むと部屋を出た。
「椿姫…?」
小芭内さんの声が聞こえたが、わたしはなにも言わずに茶の間へ戻った。
❄︎
急にどうしたのか、そう思ったが椿姫が
『柚姫さん、わたしたちに気を使ったんでしょうね』
と困ったように微笑んだ。
「あぁ…あとで礼でもするか」
俺は椿姫の額に、瞼に、頬に、唇に口づけを落とした。
「椿姫、動くが大丈夫か?」
そう言うと、椿姫は
『はい、小芭内さん。好きに動いてください』
と、恥ずかしそうにそう言った。
俺は椿姫の細い腰を掴むと、自身の腰を前後にゆっくり動かす。
椿姫の眉間には皺がより、俺の腕をぎゅっと掴む。
それを見て俺は動きを止めた。
「椿姫、痛いのか?」
椿姫はそれに視線を彷徨わせると、小さく
『ほんの少し…でも、ひとつになれてわたし嬉しいんです』
呟くと、恥ずかしそうに言った。
俺はそれに我慢の限界を感じ、
「椿姫…すまない、煽ったのはお前だ」
そう言うと、腰をぱんっと打ちつけた。
『っ!?あ゛ぁ゛っ…!!』
椿姫はその衝撃に声をあげ、腕にぎりぎりと爪をたてる。
「すまない…優しく出来そうにない…っ」
『あっ…だい、じょぶ…んっ…ですっ…んんっ…』
椿姫は少し引き攣った笑みを浮かべつつ、
『小芭内さんの…んっ…好きにして…っ』
と呟き、首に腕を回した。
「…あぁ、次は椿姫を気持ちよくさせよう」
そう言うと、唇に触れるだけの口付けをし腰をぱんっと動かした。
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