第3章 ※貴方がほしいもの、私がほしいもの※
「・・・っ、巌勝様っ・・・」
指で擦られる度に、胎内がじわじわと疼いた。甘い痺れが広がり、物欲しげに腰をくねらせてしまう。が、黒死牟は微動だにしない。
「早くっ・・・、んあっ!」
疼きに耐えられず、目尻に真珠のような涙粒を浮かべた。
「そんなに私が欲しいのか・・・?」
涙まじりに懇願するキリカの耳元で意地悪く囁いた。キリカは短く頷くと、我慢の限界とばかりに黒死牟に抱きついた。
「よかろう・・・、だが・・・」
声音が艶を帯びる。何かを思い付いたようだ。ちらりと傍らの座布団に目をやる。
「今日は・・・、少し趣向を変えてみようか・・・」
「え・・・、何を・・・?」
二つ折りにした座布団をキリカの腰の下に置いた。両足を担ぎ上げると、徐ろに肩に掛けた。
一連の動作を訝しげな表情を浮かべつつ見守っていたキリカであったが。
「ひぁっ!」
いつもと違う角度から突かれ、喉の奥から声を迸らせた。
「んっ!やぁっ・・・」
「随分と悦いようだな・・・。では・・・、これはどうだ・・・?」
黒死牟はキリカの身体を腹這いにさせた。腰を掴み、背後から貫いた。
「あぁっ・・・、ふぅっ・・・」
最奥まで激しく突き込まれる。根元まで深々と咥え込んだ花弁は熱い蜜を絶え間なく溢れさせた。
「凄いな・・・」
溢れ出てくる大量の蜜に、黒死牟は感心したような声を漏らした。
「何処に溜め込んでおったのだ・・・」
ぐちゅり。わざと大きな水音を立てるように腰を叩きつけながら、黒死牟がキリカの耳元で妖しく囁いた。
「そんなっ・・・」
妖しい囁きと耳朶を掠める熱い吐息に、キリカの四肢は小刻みに震えた。私はいつからこんなに淫らになってしまったのか。快楽に染まる意識の中で答えを求めたが、最奥を激しく抉られ、徒労に終わってしまう。