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【黒バス】青春微炭酸

第1章 転校生の彼女



彼女は3年の卒業式が終わったあとにやってきた。

「えーと…小咲 春乃です。
母親が離婚して秋田から引っ越して来ました。
田舎者ですけどよろしくお願いします」

腰元まで伸びた藍色のロングヘアに、綺麗な肌。
海のように綺麗な蒼色の瞳。
美人か可愛いかで言えば美人系。
その彼女は、まるで運命かのように隣の席だった。

「よろしく、小咲さん」
「あ、はい。よろしくお願いします」

笑った顔も綺麗だ。
鞄からは一冊の本。読書が好きみたいだ。
昼休みには転校生の彼女を気遣うように…というわけでもないけど、2人のクラスメイト女子が話しかけていた。

「ねぇねぇ、小咲さん秋田から来たんでしょ?こっちのがやっぱ温かい?」
「うん。コートいらないぐらいかな、マフラーあればいい感じ?」
「前の学校ってどんなところ?」
「あー、いわゆる宗教校ってやつかなー。ミッション系とかって言うの?全寮制で寮母さんのご飯がおいしかったんだよねー」

社交的で、人と話すのも好きなようだ。
見た目から大人しいのかと思ったけど案外そうでもないらしい。

「部活はどうすんの?」
「んー…バスケ部かなぁ」
「へー!運動得意なの?」
「うんにゃ、やる方は普通。私がやりたいのはマネージャーの方かなぁ。前の高校でもやってたから」
「おー!うちの学校ケッコー強い…っていうか隣の席の人男バスだよ?」
「え、そうなの?」

そう話を振られた。あ、やばい。
本当に彼女だけ切り取られたように別の世界から来たように見える。

「ただねー、森山君はねー」
「うんうん」
「?性格悪いんですか?」
「ちょ、それ普通目の前でいう?」
「むしろ逆って感じだよねー」

緊張して喋れないなんて。



多分これが、恋!!




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