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【ハイキュー!!】排球人生死愛箱【ハッピーシュガーライフ】

第2章 甘いお菓子は私を満たしていく【小学生編】


助言を出したり、ルールや細かいことを教えたのは全て#れいか#。何処からその知識が来たのかは知らないが、黒尾に合わせた指導をしているし、一つ一つ納得できるもので的確。お手本を見たことはないのだが、一つ一つの言葉が脳内で勝手につくられているように構成され、小学六年生のクロでも理解できるよう言葉を選んで教えているのだ。
そのおかげで、クロはもとよりバレーが大好きになっていた。
『……少しだけね。研磨、ゲームはまた今度にしよ?』

自分より少し背の低い#れいか#に言われ、孤爪は渋々頷いた。

(ゲームをしたいわけじゃない。#れいか#と一緒にいたいだけなのに……)

不機嫌に眉をひそめている孤爪を#れいか#は一瞥したが、何も声は掛けなかった。

学校に付き、学年が違うので下駄箱の場所もクラスも違う。#れいか#は下駄箱前で二人から別れ、赤い上履きを履き教室に入る。
履き替える時、何かの異変に気付いた#れいか#。

『……』

下駄箱の奥から出てきたのは四つの紙。紙切れや、ちゃんとした手紙に入っているなどそれぞれだ。
中身は色々と書いてあったが、要約すると「好きです」と言うことだ。
小学二年生の男の子、小学五年生の男の子、小学六年生の男の子とほぼ学校中から知られている#れいか#は、その手紙を見つめる。
幼稚園児から、小学六年生までずっと告白されてきている#れいか#は「好き」と言う気持ちが全く分からず、首を傾げるしかないのだ。
そしてそのうちの一つが「放課後、裏庭で待っていてください」と書かれてあった。
実は初めに一度行かなかったことがあるのだがその男の子は号泣。なんで来てくれなかったんだ、という言葉と共に好きだと告げられ、#れいか#はもうわけが分からずただ「ごめんなさい」と一言返すだけだった。
この容姿にこの性格。告白なんて日常茶飯時だった。
#れいか#は4つの紙を纏めて持ち出す。

教室に入った途端、沢山の人が#れいか#を囲み話し掛ける。
いつも通りの笑顔を振り撒き、皆と会話をし始める。席に付くと、ランドセルから教科書やら筆記用具やらを取り出す途中、手紙をランドセルの中にいれた。
授業を始め、積極的に発表もし、拍手をもらい席につく。
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