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【ハイキュー!!】排球人生死愛箱【ハッピーシュガーライフ】

第8章 孤爪研磨くん、誕生日おめでとう


申し訳なさそうに言う#れいか#に、孤爪も黒尾も申し訳なくなり、身を引く。そんな顔をして欲しかったんじゃないと、二人は自分を少し責める。

『でも、決して遊べないわけじゃないんだから。私、毎年二人にとっても感謝してる。……だから、信じて待っててくれる?』

二人の手を握り、笑顔で言ってくれる#れいか#を、黒尾と孤爪は抱き締めた。

「そうだよな……嫁を信じなくて何が夫を名乗れるんだ!俺としたことが!」
「そもそも夫じゃないでしょ」
「研磨……譲ってくれてありがとな」
「勝手に進めないでよ」

一人で茶番を始め、終いには#れいか#の肩を組み、海外に住みたいな!なんてほざく。
孤爪も眉をひそめ、#れいか#の腕を引っ張り、黒尾も引っ張り合う。

『私我儘な人嫌い。仲良くして』

まるで親のように叱り、二人を黙らす#れいか#としょぼんと反省する二人は、子供なのかペットなのか。
優しく頭を撫でれば、二人は回復したようにれいかに抱き着く。

こんな時間がずっと続けばいいのに、と願いを込めながら。

「あ、そーだ。俺トランプ持ってきたんだよ。ババ抜きしよーぜ」
『へ~、またやるの?』
「クロいつも負けてるじゃん」
「今日は勝つんだよ!」
「またいつもと同じ言葉……」

孤爪が下を見ながら言う間、黒尾は準備を始める。
準備をし終えると、黒尾と孤爪と#れいか#は自分の手にあるトランプを見て、同じ数字があれば前に出す。

15分間、三人はババ抜きをする。中でも一番に抜けることができたのは#れいか#。5分程で抜けることができ、残りは殆ど黒尾と孤爪が締めた時間だ。二番に切り抜けれたのは孤爪。黒尾は一度も勝ったことがない。悔しそうに自身の目の前にあるジョーカーを睨み付ける。

「クロは……なんて言うか……分かりやすい」
「えっ、俺学校で何考えてるか分かんないとか言われるんだけど?」
『なんて言うのかなぁ、目が移動してる時もあれば、動揺したりだとか動機がある。少しずつ細かいんだよ』
「うん、そんな感じ。まぁ普通の人とやれば勝てると思う」
『ふふっ、まだ勝てないね』
「え~……。まぁ、でも#れいか#はそこまで俺のこと見てたんだぁ?」

ニヤニヤと嬉しそうに聞いてくる黒尾に#れいか#は少し目を見開くが、ふっと微笑む。
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