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【ハイキュー!!】排球人生死愛箱【ハッピーシュガーライフ】

第6章 儚く散った花火が君に酷似していたから


やはり東京の夜、そして夏祭りや打ち上げ花火の予定がある為、完全に人がいないという場所を見つけるのは難しい。
三人の姿を目にする人達は容易に#れいか#に心を奪われてしまう。

『去年は確か最後に幼女向けアニメのお面が残ってたよね』
「じゃんけんで負けた人が付けるっていう言い出しっぺのクロが負けたけど」
「そうだよ!あれめっちゃ恥ずかしかったんだからな⁉こっち見たら二人共笑うわすれ違う人にはこっそり馬鹿にされてるわ散々だったわ!」
『まぁお面被ったらある程度クロは高校生に見えるもの。背高いしね』
「マジ⁉俺大人っぽい⁉」
「大人っぽいっていうか、口開かないで、変な笑い方しないで、胡散臭いオーラなくしたらだけど」
「それ殆ど俺の個性消してない?て言うか途中悪口……?」
『あははっ、的に当たってる~』
「嘘だろ……」

三人だけでも随分と盛り上がるのはいつものこと。何も話さなくても嫌な雰囲気は一切感じ取れず、落ち着くだけ。
例えば、孤爪と#れいか#のゲームプレイは想像以上に息があっていて、相手が可哀想と思える程の活躍である。
黒尾と#れいか#であれば、ほぼ目を合わして会話することも多々ある。それは孤爪にも当てはまるが、体調を崩したりした時はすぐに見抜けるし、嘘なんて言う前からバレている。
けれど、黒尾と弧爪には悩んでいたことがあるのだ。
それは、#れいか#の嘘や不体調は見抜けないということ。中々見抜けない、では言葉が合わない。必ずと言って、見抜けたことがないのだ。
嘘を見抜ける、と言う前にあまり#れいか#は嘘をつかない。裏を返せば、嘘は言っているがそれを実現したり、何か上手く糸を結びつけているのではないかと思う。
黒尾と孤爪は見抜いていないが、何処から、いつから、嘘が始まっているか分からない。よくよく考えれば、何故家を教えてくれないのかと、中学生になってから頭を使う機会も多くなり、心理的にも精神的にも成長している二人はしつこく聞きまわることが増えてきた。
黒尾より年下にも関わらず孤爪は、初めは私情でプライベートはあまり踏み込んでほしくない人なのかと思い一線を引いていたが、知らない彼女がいること、これほど仲良くなっても何一つ打ち明けない彼女に、深まる疑問と少しの怒り焦りが出ているのだ。
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