【ハイキュー!!】排球人生死愛箱【ハッピーシュガーライフ】
第3章 僕を選んでくれると愚かな期待を抱いたことを許して
「だっ、だから……オレが幸せにする!」
『えっ』
突然言われた言葉に#れいか#は戸惑い、声を出してしまう。#れいか#は孤爪の方を向いた。
「オレ、#れいか#のことが好き。だから、だからっ、将来#れいか#と結婚する!それで、それで……幸せに、なってもらう……」
徐々に顔を赤くしていき、告白と共に結婚してくださいと子供ながらのプロポーズの言葉を発する孤爪に#れいか#は優しく微笑んだ。
『ありがとうね、研磨。……そうだなぁ……その時はその時考えよう』
子供同士の約束にも関わらず、言葉を受け取らず曖昧な言葉で解決する#れいか#だが、孤爪は深くは考えず、純粋に将来大きくなったら、きっとその時が来ると期待を抱いていた。
そんな時、開けていた窓から風が吹き、カーテンが揺れる。
月の光が隙間から入ってきて、#れいか#と孤爪の間に光が映し出された。
孤爪は#れいか#の姿を見て息を呑む。キラキラと宝石のような瞳に釘付けになった。潤いのある唇に弧爪はそっと自分の唇と重ねた。
「……。……⁉」
無意識だったのか、我が帰ってきた途端、ボフンッ、と爆発する弧爪。
「お、おおおおやすみ!」
『う、うん……お休み……』
孤爪は背中を向けるのではなく、顔を#れいか#の腕に埋め、布団から被り先程起こったことに対して顔を赤らめていた。
#れいか#は目を閉じる中、中々寝付けず、先程起こったことが頭から離れないのであった。
「(#れいか#の唇……柔らかかったな……)」
***
「(寝れない……)」
孤爪はそう閉じていた目を開ける。つい先、顔の熱が取れ、窓から吹く風が涼しいと感じている。#れいか#の腕に顔を埋め、左腕をお腹に回している。
とても心地良い筈なのに、眠気が来ない。このままでも安心できるし、別に寝なくても良いかな、と思うが明日も#れいか#と一緒に遊ぶ約束をしている為、寝ないといけない。どうしよう、と悩んだ末、#れいか#に視線を移す。
一本一本、サラサラとした色素の薄い茶色の髪が月の光に写り、より美しさを引き立てる。大きな目は閉ざされていて、宝石のような瞳は見えない。呼吸をしている身体の胸は上下に動いている。月の光が優しく彼女を照らす。包み込むように、ふんわりと。