第8章 でこぼこトリオ結成
話がまとまったところで、ワタルさんが一歩前に出てみんなに呼びかけた。
「よし、WPMを無事開催させるためにも、オレたちも協力してパシオを守ろう!そしてみんな、トーナメントで会おうじゃないか」
ワタルさんの一声に、ロケット団の一件で張り詰めていた空気が和らぐのを感じた。
「はい!がんばります!」
「みんなオレがぶっ倒してやる」
「楽しみだね」
チームメンバーふたりの顔を見て頷く。
「必ず勝ってオレたちのところまで上がってこいよ!」
「……!(たぶんがんばれとエールをくれている)」
「まずは予選突破がんばる!」
「うふふ、私もみんなの力になるために研究をがんばらなきゃね」
みんなポケモンが好きだし、勝負も好き、そしてポケモンと自由に過ごせるパシオが大好きなんだ。
パシオは何も無かった私に「誇り」をくれた場所だ。みんなと一緒に、私も自分にできることをしよう。
恐怖心をそっとしまい込んで、勇気を胸の中で奮い立たせた。
その後、夜も遅かったのですぐに解散となり、私はレッドとグリーンに宿舎まで送ってもらった。
興奮してなかなか寝付けなかったけど、眠りにつくと、1日中動き回った疲れが深い夢へと誘うのだった。