第8章 でこぼこトリオ結成
「ボンジュール!盛り上がってるとこ悪いな」
「グリーンさん!ボンジュール!」
「ボンジュール!です」
メイちゃんとリーリエちゃんがボンジュールを可愛くオウムがえしする。グリーンの登場でみんなの顔がパァッと明るくなった。
グリーンはシルバーくんの姿を見つけると、嬉しそうに声をかける。
「シルバー!ナナと組んだんだってな!安心しろ、こいつは強えぜ」
そう言うと、軽く笑って親指をくいっと私に向ける。
「フン、そいつがあんたが前に自慢げに話してた幼馴染だろ」
「え?私のこときずなの大会前から知ってたの?」
シルバーくんは問いかけには答えず、鼻の先で笑った。その皮肉を込めた反応は、イエスと言っているようなものだ。
私のことを聞いていたなら、ふたりで帰った時に話してくれてもいいのに。と思ったけれど、シルバーくんの性格を考えれば、わざわざ自分から話を広げたりはしないか、とすぐに思い直す。
「そういや、ブレイク団からナナを助けてくれたんだって?オレからも礼を言わせてくれ」
「助けたつもりはない。目障りだったヤツらを倒しただけだ」
「そうか。ま、なんにせよサンキューな」
「……だから、礼を言われるようなことはなにもしてない」
シルバーくんが会話を拒む様子を汲んだのか、グリーンはフッと笑みを浮かべて話題を変える。
「そうだナナ、このあと時間あるか?ヒナギク博士にお前のことを話したら喜んでたぜ」
「あ、でも今日は——」
シルバーくんを見ると、皮肉たっぷりに口角を上げている。